住宅ローン

住宅ローン控除とは?どれだけ金額が控除されるのか?分かり易く解説

住宅ローンを利用してマイホームを購入すると、ローンの一部に相当する金額が所得税や住民税から控除される住宅ローン減税制度があります。

この制度のことは多くの人に知られており、会社からも控除の申請を助言されるため、ほぼすべての人が利用しています。

ただ、その内容を把握している人はそれほど多くありません。

住宅ローン減税制度の内容

住宅ローン減税制度の正式名称は「住宅借入金等特別控除」ですが、一般的には「住宅ローン控除」と呼ばれています。

システムとしては、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合に一定期間、住宅ローンの年末残高の一定割合の金額を、毎年支払う税金(所得税や住民税)から控除してもらえます。

つまり、所得控除とは違って、納めた税金そのものが戻ってきます

住宅ローン控除額・控除期間は?

控除される金額や期間など控除内容は居住した年月によって異なります。

今後、平成33年12月までの控除は以下になります。

 控除期間控除率控除対象年末残高の限度額各年の控除限度額
一般住宅10年1%4,000万円40万円
認定住宅10年1%5,000万円50万円
 住民税からの各年の控除限度額合計最高控除額
一般住宅13.65万円400万円
認定住宅13.65万円500万円
・認定住宅:認定長期優良住宅、認定低炭素住宅
・住民税の控除:所得税の課税所得金額等の7%が限度

認定長期優良住宅とは?

認定長期優良住宅とは、長期に渡って良好な状態で使用できるための措置が講じられた優良な住宅のことです。

認定基準としては、以下の9つの性能項目があります。
・劣化対策
・耐震性
・維持管理及び更新の容易性
・可変性
・バリアフリー性
・省エネルギー性
・居住環境
・住戸面積
・維持保全計画

認定低炭素住宅とは?

認定低炭素住宅とは、省エネ法の省エネ基準に比べて一次エネルギー消費量が△10%以上であること、及びHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の導入、節水対策、木材の利用、ヒートアイランド対策など、その他の低炭素化に資する措置が講じられている住宅のことです。

住宅ローン控除の例

仮に、住宅ローンを利用して家を購入したAさんという人がおり、Aさんの平成29年の所得税は12万円、平成30年に納める予定の住民税が23万円、平成29年末の住宅ローン残高が2,200万円だったとします。

平成29年の住宅ローンの年末残高2,200万円×1%=22万円が控除(還付)される金額です。

Aさんの所得税は12万円ですから、全額が戻ってきます。

なお、所得税の12万円だけでは10万円(22万円-12万円)の差額が出ます。

その控除しきれなかった10万円は翌年納めることになる住民税から差し引かれます。従って、住民税は13万円(23万円-10万円)のみ納めることになります。

ただし、納めた税金以上の金額が還付されることはありません。

住宅ローン控除の適用条件は?

住宅ローン控除はどんな状況においても適用されるわけではなく、以下の条件をすべて満たしていなくてはなりません。

1.「登記簿に表示されている」床面積が50㎡以上(各階の合計面積、マンションの場合は専有部分の床面積)で、床面積の2分の1以上が自己の居住用になっている。
2.住宅ローンの返済期間が10年以上で、借入先は原則金融機関である。0.2%以上の金利であれば勤務先からの借入も可能だが、親族や知人からの借入は住宅ローンとは認められない。
3.住宅の取得日から6ヶ月以内に入居し、各年の12月31日まで引き続いて住んでいる。
4.控除を受ける年の合計所得金額が3千万円以下である。
5.居住した年とその前後2年の計5年間に、住宅ローン控除を受ける住宅とは別の居住用住宅を譲渡し、長期譲渡所得に対する課税特例などの適用を受けていない。
6.中古住宅の場合、マンションなどの耐火建築物については、取得日以前25年以内に建築されたものであり、耐火建築物以外の建物の場合は、取得日以前20年以内に建築されたものである。これに該当しない建物の場合は、一定の耐震基準に適合するものである。

住宅ローン控除の手続きは難しいのか?

住宅ローン控除を受けるには、購入した年度の確定申告をすることが必要です。

なお、サラリーマンについては、2年目以降は毎年、金融機関から送られてくる「借入金の年末残高証明書」や、税務署から送られてくる「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を会社に提出すれば、会社が年末調整の際に処理してくれます。自営業者は毎年自身で確定申告をする必要があります。

住宅ローンを借り換えしたら控除はどうなるの?

住宅ローンを途中で借り換えることがよくありますが、借り換えをしたとしても、住宅ローン控除はそのまま受けることが可能です。ただし、以下の2つの条件を満たさなくてはなりません。

1.新しい住宅ローンが前の住宅ローンの返済に充てられる。
2.新しい住宅ローンの償還期間が10年以上など、住宅ローン控除の適用条件にあてはまる。

仮に、借り換えたことで、住宅ローンの返済期間が9年に短縮されると、償還期間10年以上という条件を満たさなくなるため、住宅ローン控除の適用期間が残っていたとしても、控除を受けられません。

また、借り換えしたからといって控除期間が延長されるわけではありませんが、新しい住宅ローン残高が借り換え前よりも多くなった場合は、控除対象となる年末の住宅ローン残高が調整されます。

転居(引っ越し)をすると住宅ローン控除が受けられない?

住宅ローンを完済していない住宅から転居することがありますが、転居すると、原則住宅ローン控除は適用されなくなります。

ただし、転居の理由が転勤などのやむを得ない事情によるものであると、再度元の住宅に戻ってきた場合に所定の条件が満たされていれば、住宅ローン控除の適用を再開できます。

なお、転勤が単身赴任であり、家族が住宅に居住し続ける場合は住宅ローン控除の適用に変更はありません。

住宅ローン控除は高額ではありますが、仮に繰上返済や借り換えによって返済期間が短縮され、それで利息を大幅に削減できるのであれば、住宅ローン控除の適用がなくなってもメリットがあります。

住宅ローン控除の金額と、削減した利息の金額のどちらが得になるか検討して有利な方を選ぶべきです。

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